犬の肉球は、犬の足の裏にあるぷにぷにした部分のことだよ。
今回は、このデリケートな肉球部分と、その足裏に生える毛のお手入れ方法についてお話するね。
肉球は柔らかく傷つきやすい部分であると同時に、汚れなども溜まりやすい場所。愛犬を快適に過ごさせるためには、定期的にケアしてあげる必要があります。また、足裏の毛が伸びすぎると、足裏の摩擦が減り、犬が滑りやすくなり危険です。
肉球ケアと足裏カットを行うことで、肉球を保護し、犬の健康管理や美容にも貢献することができます。肉球ケアと足裏カットのメリットや方法、注意点などを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
犬の肉球ケアをするメリット
肉球ケアとは、犬の肉球を清潔に保ったり、保湿したり、マッサージしたりすることです。
肉球ケアをするメリットは?
- 肉球の乾燥や荒れを防ぐ
犬の肉球は、外気温や湿度、散歩の頻度や時間などによって乾燥しやすくなります。乾燥すると肉球がカサカサになったり、ひび割れたり、皮がむけたりなど、犬の健康によくありません。 感染症や皮膚炎などの原因にもなるので、しっかりケアをしてあげることが大切。肉球ケアをすることで、肉球に水分と油分を補給し、柔らかくしっとりした状態に保つことができます。 - 肉球の傷や火傷を早く治す
犬の肉球は、散歩中にガラスや釘などの鋭利なものを踏んだり、夏場のアスファルトで火傷したりすることがあります。これらは犬にとって痛みや不快感を伴うだけでなく、感染症や化膿などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあるでしょう。 肉球ケアをすることで、傷口や火傷跡を清潔に保ち、消毒したり保護したりすることができます。また、保湿やマッサージをすることで、新しい皮膚細胞の生成を促し、早い完治が期待できるでしょう。 - 肉球のニオイや雑菌を減らす
犬の肉球は、散歩中に土や泥、水たまりなどで汚れたり、湿ったまま放置されたりすると、ニオイや雑菌が発生しやすい環境を作ってしまいます。ニオイや雑菌だけでなく、皮膚炎や爪周囲炎などの、病気を引き起こしてしまう場合も…。 肉球ケアをすることで、肉球を清潔に洗い、乾かし、消臭することができます。また、雑菌の繁殖を抑えるために、抗菌作用のあるクリームやオイルを塗るといいでしょう。 - 肉球の血行を良くする
犬の肉球は、散歩中に衝撃や摩擦を受けたり、冬場は冷えたりすることもあります。これらは肉球の血行を悪くし、肉球の代謝や免疫力を低下させることもあります。 肉球ケアの際にマッサージを施し、血行を良くしてあげましょう。血行が良くなると、肉球の代謝や免疫力が高まり、肉球の健康や美容にも良い影響を与えるので、定期的にしてあげるのがおすすめです。 - 犬とのコミュニケーションを深める
犬の肉球は、犬にとって敏感な部分。足先を触られるのが苦手な犬も多くいますが、優しく丁寧に肉球ケアをすることで、犬に安心感や信頼感を与えることができるでしょう。 また、肉球ケアをすることで、犬の様子や反応を観察することができます。これは犬の気持ちや体調を理解するためにも有効です。肉球ケアは犬とのコミュニケーションの一つとして、楽しみながら行いましょう。
犬の肉球ケアのお手入れ手順
肉球を触ると嫌がる犬は多いので、声をかけながら優しくケアして上げるようにしてね。
- 犬用石鹸or犬用シャンプー
- 犬用クリームor犬用オイル
犬の肉球お手入れ手順
最初に、肉球に異物が詰まっていないかチェックしましょう。小石や木のくずなどが詰まっている場合は、シャンプー前にとりのぞきます。
ぬるま湯で優しく丁寧に洗っていきます。この時、強くこすらないことがポイント。強くこすったり引っ張ったりすると、肉球に傷つけてしまいます。
人間用の石鹸や香料・着色料などが入った石鹸は肉球に刺激を与えてしまうので、必ず犬用のシャンプーor石鹸を使うようにして下さい。
肉球と肉球の間にも指を入れて、優しくマッサージして洗います。
シャンプー後は、タオルでしっかり水分を取り除くことがポイントです。肉球を傷つけないよう柔らかいタオルで優しく拭きましょう。水分を残さないよう、肉球と肉球の間もドライヤーでしっかり乾かします。
しっかり乾かした後は、クリームやオイルで肉球を保湿してあげましょう。クリームやオイルで肉球に保湿することで、肉球に水分と油分を補給し、柔らかくしっとりした状態に保つことができます。
肉球を優しく丁寧に洗うことは、肉球を傷つけないだけでなく、犬が嫌がらないようにするためでもあるんだよ。
おすすめ犬用クリーム
犬の肉球は、人間の肌と同じように乾燥やダメージを受けやすい部分。お手入れの最後に必ずクリームやオイルで保湿してあげて下さい。
- クリームやオイルは犬用のもので、舐めても安全なものを選ぶ
- 保湿力があるものを選ぶ
- 低刺激・無添加のものを選ぶ
人間用のクリームやオイルや香料・着色料などが入ったクリームやオイルは肉球に刺激を与えてしまいます。必ず犬用のものを使用しましょう。
優しく丁寧になじませることで、クリームやオイルを肉球に浸透させるのがポイントだよ。
足裏の毛をカットするメリット
犬の足の裏の毛もまた、放っておくと事故や病気につながります。定期的に毛をカットしてあげるのが大切。足裏カットをするメリットやコツなどを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
メリット | デメリット |
---|---|
滑りにくくなる 足裏が清潔になる 怪我や病気に気づきやすくなる | デメリット犬が嫌がる 足先が冷える 足先が乾燥する |
1.滑りにくくなる
足裏の毛が伸びてしまうと、肉球が毛で隠れてしまい、滑り止めの効果が低下してしまいます。特にフローリングやタイルなどの滑りやすい床では、犬が滑って転んだり、足や腰に負担がかかったりする可能性も…。足裏カットをすることで、肉球が床にしっかりと接触してグリップ力が高まり、滑りにくくなります。
2.足裏が清潔になる
犬は靴を履かずに外を歩くので、足裏は土や泥、水たまりなどで汚れやすい部分です。足裏の毛が長いと、汚れが毛に絡みついたり、帰宅後に足裏を拭くのに時間がかかったりします。また、湿ったまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイや皮膚炎の原因になることも…。足裏カットをすることで、汚れが付きにくくなり、拭き取りもしやすくなります。また、乾きやすくなるので雑菌の繁殖も防げます。
3.怪我や病気に気づきやすくなる
足裏の毛が長いと傷口や火傷跡が見えにくくなり、気づきにくくなってしまいます。また、指間炎という指と指の間に炎症が起こる病気もあり、これも毛で隠れてしまうと発見しづらくなるでしょう。足裏カットをすることで、傷口や火傷跡、指間炎などの異常が見えやすくなり、早期発見・早期治療につながるのです。
1.犬が嫌がる
犬は足先を触られるのが苦手なコも多く、足裏カットをするときに暴れたり噛んだりすることがあります。特にバリカンを使うときは、音や振動に驚いて怖がることも。足裏カットをするときは、犬がリラックスできるように声かけをしたり、おやつをあげたりしながら行いましょう。
無理をするとケガの原因にもなるので、家でできない場合はトリマーや動物病院でしてもらうようにして下さい。
2.足先が冷える
犬の足裏の毛は、足先を冷えから守る役割もあります。足裏カットをすると、冬場などの寒い時期に足先が冷えてしまう可能性があります。足裏カットをするときは、季節や気温に合わせて毛の長さを調整することが大切です。
また、肉球の間に無理にバリカンを入れてツルツルにする必要はありません。冬などは多少毛を残すことをおすすめします。
3.足先が乾燥する
犬の足裏の毛は、足先の皮膚を乾燥から守る役割もあります。足裏カットをすると、冬場などの乾燥しやすい時期に、足先の皮膚が荒れてしまう可能性も否定できません。足裏カットをするときは、肉球に直接触れる部分の毛だけをカットし、指の間や指の上の毛は残すようにしましょう。
乾燥を防ぐために、犬用のクリームやオイルで肉球や指の間を保湿してね。
足裏カットのやり方
足裏カットをするための必要な道具、お手入れ手順は以下の通りです。
- バリカンもしくはハサミ
バリカンかハサミのどちらでもOKですが、犬用の道具を使用することをおすすめします。人間用のハサミは刃先が尖っていることが多く、犬が暴れたときに怪我をさせてしまう可能性があります。
- コーム
コームは足裏の毛を整えたり、絡まった毛をほぐしたりするために使います。櫛(くし)が細かすぐないものを選ぶと良いでしょう。
- タオル
タオルは足裏カット後に、足先を拭くために使います。タオルは柔らかくて吸水性の高いものを選ぶと良いでしょう。
足裏カットの手順
足裏カットをする前に、コームで足裏の毛をとかすのがポイント。足裏の毛が絡まっていると、バリカンやハサミで切るときにムラができたり、犬が痛がったりする可能性があります。
犬が動いたり暴れたりすると、バリカンやハサミで怪我をさせてしまう危険があるので、犬を安定した姿勢で保定することが大切です。
- 膝に乗せる
- 抱っこする
- テーブルに乗せる
- リードやハーネスで固定する
など、どの方法を選ぶかは、犬の大きさや性格、飼い主さんの好みによって異なります。自分と犬が一番楽にできる方法を見つけてください。保定するときは、犬の首や背中に無理な力をかけないように注意しましょう。
また、テーブルに乗せる場合は、犬が落ちないように手や腕で支えてあげるようにして下さい。
足裏カットをする道具は、バリカンかハサミのどちらかです。バリカンは早くて簡単ですが、振動や音などを犬が怖がることもあります。また、ハサミの場合は、時間がかかるというデメリットがあります。
どちらを選ぶかは愛犬の性格、飼い主さんの使いやすさなどを考えて選ぶといいでしょう。
- 肉球に直接触れる部分の毛だけを切る
- 指の間や指の上の毛は残す
- 肉球から少し離れた位置で切る
- 少しずつ切っていく
肉球ギリギリにカットしようとすると、肉球を傷つける場合があるので危険。少し離れた位置でカットするのカットするのがポイントです。切りすぎないように、少しずつカットしていきましょう。
足裏の中に入り込んだ毛を取り除くためにも、タオルで足先を拭いてあげましょう。毛が足先に残っていると、犬が舐めたりして咳き込んだりすることがあります。
タオルで足先を拭くときは、優しく丁寧に行ってください。犬が気持ちよさそうにしているときは、足先をマッサージしてあげると良いでしょう。
まとめ
足裏カットと肉球ケアは、犬の健康や快適さにとって必要なことですが、やり方を間違えれば怪我をするリスクもあります。まずはしっかりポイントを押さえておきましょう。
足裏カットは、肉球ケアと一緒に行うと時間の短縮にもなります。足裏カットをするときは、犬の様子や反応を見ながら、優しく丁寧に行ってください。定期的に行うことで、犬との信頼関係も深まります。
犬が異常に暴れたり嫌がったりする場合は無理せず、動物病院や犬の美容室でしてもらうようにしましょう。
こちらの記事を参考に、ぜひ愛犬の足裏カットに挑戦してみてください。